冠光寺流柔術岡山道場
フォーラム冠光寺流
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わたしの
不思議体験

by 尾古 学

 保江先生の友であられる東京大学医学部教授の矢作直樹先生が今年の9月15日に
 「天皇」という本を出版されました。
 矢作先生には2012年の12月23日にノートルダム清心女子大学のセミナーハウスで
 「人を見たら神様と思え」のインタビューを受けた際に、前日から泊まっておられた保江先生の
 御仲間とともにお目にかかりました。

 冠光寺流では、相手の幸せ,世界の幸せを願いながら動くという練習をすることがありました。
 私が入門して、そうした練習を1カ月ほど続けていた2009年のある日のことです。
 なにげなくTVを見ていると天皇陛下が映っていました。
 見たとたんに「この方は人々の幸せを本当に願っておられる」ということが強烈に伝わってきました。
 そして、涙がボロボロ出てしまうという体験をしました。
 それまでの私は普段、天皇陛下のことは意識になく「偉い人らしいけれど自分には関係ない人」と
 いう感じでした。
 しかし、その時以来TVで天皇陛下を見るだけで涙と鼻水が出て胸が熱くなり感謝でいっぱいに
 なります。
 私はこの事態に驚いて家族や色々な人に相談しましたが理解されません。
 真面目に聞いて下さった先輩の中では、当時ある宗教法人の岡山教化部長を
 務めておられ、熱心に稽古されていた先輩であるYさんとその奥様がおられます。

 私は当時、稽古を第1に考えていて、土曜日と日曜日の稽古に欲張って出席していました。
 土曜日の夜は車の中で寝ることが多かったのですが、Yさんが稽古に来られた時は家に泊めて
 下さり、お風呂とおいしい食事と楽しいお話であたたかな時間を過ごさせていただきました。
 旦那様のお仕事がら、多くの人にお会いする機会があるであろう奥様は、「何人か、そのような
 人に会ったことがある」と言われました。
 私はそれを聞いて「一人だけのことではないのだ」と安心したことを憶えています。
 Yさんは今は山口県の教化部長として活躍されています。

 こんな体験をしてから私は天皇陛下や皇族方についての本を読んだりし始めました。
 すると、世の中には天皇陛下を敬愛する人達がかなりの数おられることが分かってきました。
 日本ってこういう繋がりでまとまっている国なのかと勉強になりました。
 これは知識や損得ではなく心のつながりです。
 天皇陛下が人としての手本を示して下さり、それが間違っていないから私達も心から敬愛して
 しまう。
 人はやさしい気持ちになった時にそうした世界とつながることができるのかも知れません。

 冠光寺流を稽古している人に見てほしい写真があります。
 それは昭和天皇とマッカーサー元帥のツーショットの写真です。
 愛魂ができる人は分かりますよね。
 今の世の中どうしていいか分かりませんが、日本人は心を失わないように気をつけなくちゃなと
 思います。
 矢作先生、本を書いて下さりありがとうございました。

 鳥取より尾古学でした。
                                 (13/10/20 尾古学)



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先輩たち編・1


by 尾古 学

 かわいい先輩達

 こんにちは冠光寺流5年目の尾古学です。
 私の冠光寺流の修行を語るとしたらお世話になった先輩たちが欠かせません。
 その中でも女性との稽古は嬉しい半面、技術的に難しく励まされながらの稽古でした。
 私が入門した頃(2009年)、道場にはノートルダム清心女子大のAさん、I さん、OGの
 Sさんという先輩がおられ稽古をつけていただきました。
 皆さん私よりも一回りも年が下ですが、愛魂をすでにマスターしておられました。
 私の印象では、Aさんは明るく楽しい内面の持ち主。
 I さんはとても静かな、しみとおるような内面、Sさんは元気いっぱいな内面の持ち主
 でした。
 なかでもAさんとの稽古の時には愛魂のスイッチが初めて分かったという体験をさせて
 もらいました。
 「脳がパカーンと開くように」とか「楽しい気分で」とか「初恋を思い出して」とか照れながら
 稽古したのを思い出します。
 I さんとの稽古では心が湖の穏やかな水面のようになりました。
 Sさんはとんでもないスピードで愛魂に反応してくれる人で、後にボクシングにも挑戦した
 尊敬すべき先輩です。
 この方達との稽古は特別に自分の本質に影響を与えたと今でも思っています。


 愛魂?

 Sさんのボクシングの試合の応援に行った時のことです。
 試合の前に会場内にある大きな画面に対戦する2人の練習風景やインタビューが映し
 だされていました。
 Sさんの対戦相手は階級がSさんよりも軽い階級の人でしたがSさんよりキャリアがあって
 切れのあるパンチとコンビネーションの練習が映されていました。
 Sさんはまだボクシングを始めてあまり経っていません。
 2人の映像を見終わったあとで、正直、「Sさんやばいかも、相手強いよ。」と思いました。
 選手入場していよいよゴングです。
 ところが始まってみると、どこかゆったりとしているSさんに対して相手はかなりの手数を
 出していますが攻めきれません。
 そのうちに相手の人がお母さんにかかっていく子供のように見えてきました。
 あのとき、Sさんは愛魂の状態だったと思います。
 結局何発かいいパンチをもらいましたが、最後までがんばって引き分けでした。
 あとで聞いたらSさん自身は愛魂は意識していなかったそうです。
 しかし相手の人は思うような試合はこびができず、悔しがっていたそうです。
 しかし、この現象には私は覚えがありました。
 それは愛魂を道場以外の格闘技の練習中に使ったらどうなるのかという実験でです。

                                      (13/10/5 尾古学)



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先輩たち編・2


by 尾古 学

 柔道の乱取りでの愛魂実験1

 私は昔柔道をしていたので、地元に誰が来て練習してもよいオープンな練習会があるのを
 知っていました。
 そこでは中高生と社会人がいっしょに稽古しています。
 そこに行って柔道の練習をするふりをして愛魂の練習をしようと考えました。
 基本の体力作りはうまくサボらせてもらって、打ち込み稽古、寝技と続き立ち技の
 乱取りにはいりました。
 まず、寝技です。
 私はマニアだったので何年も稽古していませんが基本的な攻防は憶えていました。
 同じくらいの体格の中学生か高校生と稽古することになりました。
 さっそく愛魂を使ってみました。
 相手が下手だったのかもしれませんが、すぐに私が勝ちました。
 時間が決まっているので何回も同じ相手と練習します。
 終いには、この人と練習してたらサボれると思ったのか、全く抵抗しなくなりました。
 何人かと練習するうちには上手い人には押さえ込まれたりもしました。
 こんな練習はあまりしないのでもう、へろへろです。
 さて、私はへろへろですが、まだ練習は続きます。
 それが普通一般の練習です。
 やっと、目的の立ち技乱取りです。
 「武術的には逃げるのが正解かも」と思いつつ休憩しながら練習しました。
 1人目、自信ありそうな社会人で体格の似た人に「お願いします」と行きました。
 即愛魂をかけて組むような格好をしていると背負い投げ系の技をかけられました。
 しかし不発。腰砕けでした。
 一瞬の踏ん張りがきかない様子でした。
 あんまりなにもしないと叱られそうなので、その後は柔道しました。
 互角というところでした。
 その後小太りな人が「お願いします」ときました。
 「そうだ、どうも柔道家は腰まではなかなか崩れそうにないな、今度は肘を愛魂あげして
 やろう」と思いました。


 柔道の乱取りでの愛魂実験2

 組んできた相手の肘の袖を愛魂でつかみぐいっと上げてみました。
 するとこの相手は自分で勝手に5メートルほどバランスを崩しながらあとずさりして
 いきました。
 「あっ、いまのは効いたみたいだな」と思いました。
 この人は倒れないまでも愛魂をかけると苦しそうにしていました。スタミナ的には相当
 消耗しているようでした。
 重量の重い人との実験が残っていましたが、疲れていたのでそれは避けました。
 あとはバテバテで高校生数人にやられて帰りました。
 柔道の雰囲気に気も使うし、身体も少し痛めましたが得るものがありました。
 分かったことは、まず、相手も非常に警戒してくるスポーツ格闘技の場合、愛魂を
 かけるのが難しいこと。
 愛魂状態になっていると少なくとも投げられないこと。
 愛魂状態の人間を攻撃するのは疲れるらしい。
 愛魂状態になっていると相手の動きだしが分かること。
 腰が崩れない人は肘は簡単に上がること。
 同じようにしていても効く人と効かない人がいること。
 実験は疲れること。
 と、このような実験をしたことがあったからSさんのボクシングを見て思うことが
 ありました。


 相手が倒れなくても愛魂は効いているのでは?

 Sさんの対戦相手は愛魂状態のSさんを攻撃して思ったより早く消耗してしまったのでは
 ないかと思ったのです。
 推測ですが、同じようなことは「クイズ紳助くん」のプラスマイナスの岩橋さんと保江先生の
 組み手や、同じく岩橋さんの極真道場での師範との組み手にも見てとれる気がしますが、
 どうでしょうか?
 保江先生と組み手をした岩橋さんはバテバテでしたし、極真の師範と普段練習していない
 岩橋さんが互角に見えました。
 (最近の保江先生は進化が速いようなので全くあてはまらないかも知れません)
 今回はお世話になった先輩と私の個人的な実験の話を思うまま書かせて頂きました。
 私の解釈は間違っているということは十分にありますので研究が進んでおられる方は
 教えていただければ幸いです。
 まだまだ先輩や同期入門の仲間の印象深い話。
 愛魂の練習のややこしさの話。
 2013年に入ってからの激変。
 最近習いだしたサルサというダンスとその仲間の話などありますが、今回は誰もが
 認める冠光寺流の女神達のお話でした。
 この御3方には感謝している門人も多いと思いましたので書かせていただきました。
 大天使ミカエルの名のもと愛魂修行いっさいおこたるべからず。
 門人の心得を思い出して終わります。
 鳥取県支部の尾古学でした。乱文にて失礼します。

                                      (13/10/9 尾古学)