冠光寺流柔術本部
私は保江邦夫先生から何を得たか
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 「自分の合気を見つけろ」

               太田宏明

 実を言えば、「自分は保江先生からこれを得たのだ」と胸を張って言えることは
 あまり多くはありません。
 数多く頂いた先生からの教えや注意の多くは未消化のまま胃に残っているというのが
 実状です。
 そんな自分にズンと響く先生の言葉がありました。
 僕がしばらく休んでいた稽古を再開したのは昨年の8月でしたが、稽古再開の初日、
 先生は以前と同様に綿部さんを相手にデモ技を示されながら次のようなことを仰有いました
 (以下は太田の記憶であって先生の正確な言葉ではありません)。

 「技をかけなさい。
 しかし合気がなければ技はかからない。
 皆さんは今後、愛が合う者は"愛"を、ヒーローが良いと思えば"ヒーロー"を、
 "飛行機ブーン"でも何でもいいから、自分の合気を自分で見つけなさい」

 これまでの先生はご自分の口で具体的に「アイキ」を語られたことはほとんどなかったと
 思います(本には書かれても)。
 その日仰有ったアイキは合気なのか、愛魂ではないのか?という迷いもありますが、
 仰有ったアイキは愛(愛魂)を含む、より広い意味での合気だったのだろうと思います。

 とまれこの言葉には、保江先生が過去10年に渡って教えてくださった無数の合気の種を基に
 今後は個々人が自力で使えるように完成させなければならないというメッセージが込められて
 いたように感じます

                                   (2017/ 3/27)